今井翼(38)が15日、都内で、24日公開の映画「プラド美術館 驚異のコレクション」公開記念トークイベントに出席した。

同作は昨年、開館200周年を迎えたスペイン・プラド美術館のドキュメンタリー映画。コレクションの数々や収蔵品を保存、修復、研究するスタッフの作業風景などを描いている。今井は日本語吹替版のナビゲーターを担当。

スペインに造詣が深い今井。フランメンコをきっかけにスペインの伝統文化に興味を持ち、スペイン語を習得し、スペイン文化特使を務めている。「造詣が深いというわけではなく、好きなものを掘り下げただけです」と謙遜するも、同作については「大好きなスペインの伝統や美術を描いたこの作品に携われるのは、身に余る光栄です」と話した。

プラド美術館訪問は10年ほど前、フラメンコに触れるために強行日程でスペインを訪れた際だった。最も好きな作品にヒエロニムス・ボスの「快楽の園」をあげ、「感覚的ですが、あのタッチが好き」とした。美術品に触れることについては、「同じ絵でも、見るその時の感覚で見え方が違う。表現者としては濃い時間になります」と語った。また、最も好きな画家をサルバドール・ダリとし、「家のトイレは、複製ですが、ダリの作品が並んでいます」と明かした。

芝居や踊りなどマルチに活躍するがナレーションは初体験。「この声の仕事は大きな1歩」とし、「本当は1日で録り終える予定でしたが、わがままを言って2日間録らせていただきました」とこだわりをうかがわせた。

「世界最高峰で唯一無二の美術館。映像ならでは臨場感とそこに携わる方々の生きた証言が充実した濃いドキュメンタリー映画となっているので、この映画をきっかけに芸術をお楽しみいただければと思います」とアピールした。