米ウォルト・ディズニーが4日、新型コロナウイルスの影響で今年4月から6月期の決算が47億2100万ドル(約5193億1000万円)の大幅な赤字となったことを発表した。

世界各地のテーマパークが閉園した影響が大きかったほか、映画館の閉鎖に伴って新作映画の公開延期が相次いだことも影響しているという。14憶3000万ドルの黒字だった前年同期比で42%減の111億8000万ドルにまで落ち込んだという。ディズニーの赤字転落は01年以来19年ぶり。一方、パンデミックによるロックダウンの影響で動画配信サービス「ディズニー+」の契約者数は増加して好調だったという。

またディズニーはこの日、3月27日から無期限で公開延期となっていた実写版「ムーラン」を米国やカナダで9月4日から劇場公開せずに動画配信することを発表した。視聴するには同サービスに加入した上で、さらに30ドルのレンタル料を支払う必要があるという。ディズニー+が配信されていない地域では劇場公開される予定。ディズニーは劇場公開を断念するのは今作限りで、将来的な劇場公開戦略に変更はないと説明している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)