元HKT48で女優の兒玉遥(23)と、秋元康氏が総合プロデュースする劇団4ドル50セントの福島雪菜(21)立野沙紀(25)岡田帆乃佳(23)中村碧十(19)が5日、劇団時間制作とのオンラインコラボ舞台「大人になる、には」初日公演に出演した。

予選敗退した競技かるた部の部室を舞台に、兒玉や福島らが演じる部員たちが廃部か存続かを話し合う。次第に部員それぞれの嫉妬やプライド、さまざま人間模様が入り交じり、単純な青春ストーリーではない、感情や残酷な現実がむき出しのドラマを展開していく。ワンシチュエーションの会話劇だ。劇団時間制作の谷碧仁氏が脚本・演出を手掛ける。田名瀬偉年、野村龍一も出演する。

生配信舞台に初挑戦した兒玉は「このような状況なので、劇場に来られない方や、全国の方にも見てもらえるという意味では、可能性がより広がる方法だと思います」と前向き。「よりたくさんの方に演劇に触れていただける機会になればいいなと思います。地元(福岡)の方にもぜひ見てもらいたいです」とアピールした。

同じく生配信舞台初挑戦の中村は、「お客さんがいないっていうのが斬新で、キャスト7人で作っていくというのを意識してやりました」と話した。立野は「普段の自分たちの劇団はみんな『ワーッ!』って感じなんですけど、今回は谷さんが演出をしてくださって、自然体というか、リアルでナチュラルな演技を考えながら頑張りました」と明かした。岡田は「新しい試みだと思うので、最初は試しだと思って、だまされたと思って、たくさんの方に見てほしいです。いろんな感想がほしいです」と呼び掛けた。

6、7月に初の一人芝居「ときめきラビリンス」で生配信舞台を経験している福島は、「一人芝居より安心するかと思ったら、逆に7人だからこその責任感や緊張感がありました」と明かした上で、「普段の舞台とは全く違うので、みんなで作り方を相談しながら、千秋楽まで試行錯誤しながら進めていきます」と意気込んだ。

終演時には、感情移入した福島と立野が涙を流す一幕もあった。立野は「泣く役じゃないんですけど、終わった後、涙が止まらなくなって。ゾーンに入っちゃいました」とコメント。福島は「恐怖とか、嫉妬とか、孤独とかがテーマの作品。最後のシーンは高校生だからこそ本当につらかったし、いろんなことに気づけるところでもあるので、ブワーッ、と…」と笑った。

同じエイベックスグループに所属する劇団4ドル50セントと初共演した兒玉は「HKT48のメンバーとはまた違うけど、仲間がいるっていう感覚が強かったです。私も実は劇団員なのかな? って思うくらい、親しくしてくださいました」と感謝。「みんなでしっかり作り上げていきたいです」と話した。

福島、立野、岡田の女性劇団員3人は、既に「はるっぴ」と愛称で兒玉を呼んでいるという。3人から促される形で、唯一10代の男性劇団員、中村も初めて「はるっぴ」と緊張気味に呼んでみたが、総ツッコミにあっていた。

舞台は今月6日、19日、20日、21日にも上演、生配信する。17日、18日、24日、25日、26日には、劇団4ドル50セントの5人と劇団ガバメンツのコラボオンライン公演「LAUGH DRAFT」も上演。