関西を中心に活動する演劇集団・劇団Patch(パッチ)とカンテレがタッグを組んで演劇ムーブメントを発信するプロジェクトを8日から始動させることが7日、わかった。

第1弾は近未来を舞台にしたラブ・サスペンス音楽朗読劇「マインド・リマインド~I am…~」。結成8周年を迎えた劇団Patch(パッチ、8ッチ)と、8チャンネルのカンテレが8月8日に始動を発表。当初は3月に情報解禁予定も、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一度見送られた。

「コロナ禍でも作品を届けたい」という思いから、安全性を追求し、オリジナルのストレートプレーではなく朗読劇に変更して実施される。感染防止対策を徹底し、観客数を半分に調整するという。

同作は特定の音からそれにまつわる記憶が呼び起こされる「プルースト現象」をきっかけに恋人に疑惑を持った男が現実と空想が交錯する世界に迷い込み、そこで“衝撃の事実”にたどり着くラブサスペンス。

メンバーの中山義紘(30)は「コロナ禍において、動きたくても動けずにもんもんと日々を過ごし、ある種今回、猛獣の様な爆発力を持っている劇団Patchを縛り付けている鎖を壊し『行っておいで』と暴れるチャンスを頂けたような感覚で心が踊ります。もうこのワクワクは誰にも止められません。本日8月8日から、8(パッチ)の8(周年)を8(チャンネル)とコラボする。8だらけの快進撃が始まります。無限大に末広がる未来を一緒に楽しみましょう!! 劇団Patchここにあり!!」と意気込みを語った。

演出を担当するカンテレの木村淳氏は「今回、劇団Patchとのタッグについて、“エンタメコンテンツの地産地消”。本当の意味で関西発のエンタメコンテンツの発信をしたいと思いました。関西弁を話す役者でなく、ここに生きている役者たちと組みたかったのが協働を決めた理由です」とコラボの理由を明かした。

そして「劇団Patchの魅力は、“渇いていて、あがいていて、ふぞろい”。しっかりとした表現力と、卓越した身体能力を有しているにもかかわらず劇団Patchは、いまだ覚醒せず。逆に言えば、彼らにはまだまだ“伸びしろ”しかない。そんな彼らのポテンシャルにひかれて、その能力を開花させたいと思いました」とコメントした。