アクション俳優坂口拓(45)が21日、都内で、主演映画「狂武蔵」(下村勇二監督)公開記念会見に出席した。

同作は宮本武蔵と吉岡一門の闘いを描いているが、77分588人斬りのワンシーン撮影に挑んだことが話題となっている。同シーンの撮影は9年前。元々は園子温監督の「剣狂-KENKICHI-」として10分ワンシーンで撮影される予定だったが、撮影直前に映画の製作自体の中止が決定。1年かけて練習してきた仲間たちへ「残ってくれるならやろう」の呼びかけで撮影を敢行。長編映画を視野に70分以上ワンシーンの撮影が実現した。「開始5分で指の骨が折れた。終わったら肋骨(ろっこつ)も折れ、奥歯も砕けていた」と振り返った。

同作PRのためにYouTube「たくちゃんねる坂口拓」を開設。現在登録者は約23万人の人気だ。同チャンネルでは格闘術「ウェイブ」を公開している。9年前の同シーン撮影時は「ウェイブ」を体得していなかった。今もし同じ撮影をしたらどうなるのだろうか。「絡み方が心配。ウェイブは戦闘術でもあるので、その瞬間瞬間に全てを詰め込んいる。多分77分ウェイブを使って戦い続けるのは無理。自分も気絶すると思う」とした。だが「すごく興味はある」と述べ、「やるならYouTubeライブで24時間延々と闘う姿を配信したい」と笑った。

坂口は「リアリズムアクションを育てていきたい。俳優さんができないアクションを、命を削ってやっていきたい」とし、「日本の文化として、次は侍映画をやりたい。まだ体を張れる年なので!」とアピールした。

同作には映画「キングダム」主演の山崎賢人が出演。坂口は山崎を「おとこ気あふれる熱い男」と称賛した。「キングダムで初めて会ったときの第一印象は男の子だったけど、それが男の強い顔に変わっていった」と話した。