新型コロナウイルスの感染拡大で、世界的ミュージシャンのネットワーク「Music for Tomorrow」が再始動し、NHKで30日午前10時5分から放送される特別番組「明日へつなげようスペシャル~音楽で心をひとつに~」でコラボやエールソングを披露する。

同ネットワークは11年の東日本大震災の直後に立ち上がり、NHKの番組やイベントで人々を勇気づけてきた。コロナ禍での苦難も音楽の力で勇気づけたいと再始動。国境を越えてのコラボレーションが実現することになった

番組では、東日本大震災の直後から被災地支援の世界的なキャンペーンを立ち上げたレディー・ガガからのスペシャル・メッセージを紹介。ガガは、今回の新型コロナの感染拡大でもオンライン音楽イベントに積極的に参加するなどで注目されてきた。

さらに米国のピアニスト、ボブ・ジェームスは松田聖子とメッセージを交換し、心を1つにすることの大切さを確認し合い、盟友であるジャズピアニストの小曽根真とは自宅からリモートで「上を向いて歩こう」をリモートコラボする。

また、ブラジル音楽から大きな影響を受けたサックス奏者の渡辺貞夫は「ブラジルでの状況は本当に心配」と、自身の音楽のルーツでもあるブラジルでの感染爆発を憂い、当地の著名チェリスト、ジャキス・モレレンバウムと震災復興支援ソング「花は咲く」を共演する。

また、今井美樹は「新型コロナはイギリスでも深刻でした。でも、今までと違うのは、みんなが1つの問題に向かっていること。できるだけポジティブに考えて、手探りでも少しずつでも前に進んで行きたい」とコメント。オーケストラとの共演で自身の代表曲「Piece of My Wish」を披露し、自信と勇気を持ち続ける大切さを訴える。

浦上光太郎チーフ・プロデューサーは「コロナ感染の中心となったニューヨークからは大江千里さんが独自の表現で、その体験をリポートするなど、コロナ時代の番組制作で趣向を凝らした国際的なエンターテインメント番組にしていきたい」と意欲を見せている。