元乃木坂46生駒里奈(24)が28日、東京・池袋サンシャイン劇場で、主演舞台「かがみの孤城」の初日公演前、取材に応じた。入学早々、同級生から嫌がらせを受け、家に閉じこもってしまった中学1年生の少女、安西こころを演じる。

昨年オファーを受けたという生駒は「主人公のこころが自分に似たような境遇にあるので、興味をひかれました」と明かした。「こころはクラスメートの間でトラブルがあって、学校に行けなくなってしまう。私も、小学校、中学校は明るい子ではなくて、いじめられっ子だったので、似ていたなと思います」と振り返った。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、稽古はマスクをしたまま行われた。本番前日の27日に初めて顔が見える状態で、透明なマウスシールドをしてリハーサルをしたという。生駒は共演の溝口琢矢(25)と顔を合わせて「はじめまして」と笑った。「みんな、こんな顔しているんだって思いました。毎日稽古を重ねてきていたんですけど、やっと人間を見たって感じです」と話した。

劇中で久々に制服姿も披露する。「現役時代と比べるとすごく恥ずかしいので、なるべく着たくない服になっちゃったんですけど」と苦笑いし、「でも、こころになれたからこそ着られるということでもあるので、見てくださる方は、そういうところも含めて楽しんでいただければと思います」とアピールした。長い髪については「おうち時間に伸びました」と明かした。

共演の木津つばさ(22)は、新型コロナウイルス感染のため降板した。他のキャストはPCR検査で陰性だったという。山本沙羅(26)が代役として出演する。「1つ願いがかなうなら何を願いますか」と尋ねられた生駒は、「早く普通に演劇ができるようになってほしいです。コロナのワクチンができたりして。普通の生活ができるようになってほしいです」と願った。

初日を迎えた心境を聞かれ、生駒は「今までと違う形で稽古をしてきました。戦ってきた稽古期間だった。でも今、こういう風に劇場に立っただけでその考えて方がなくなって、気持ちも体に1本通った感じがして。だから演劇っておもしろいんだなって」と前向き。「誰が間違っていて誰が正しいとかないと思うので、見ていただいた方々が感じたものを日々の力にしていただけたらと思います。私自身すごく楽しみなので、本当にハッピーな気持ちで挑んでいきたいと思います」と笑った。