今年1月に2夜連続で放送された、木村拓哉(47)主演のフジテレビ系SPドラマの第2弾「教場2」が来年新春に2夜連続で放送されることが29日、分かった。木村は冷徹な白髪の警察学校のカリスマ教官・風間公親(かざま・きみちか)を演じる。

木村の単発ドラマのシリーズ化は、88年の俳優デビューから33年のキャリアで初。今年1月に2夜連続で放送されたシリーズ第1弾は、それぞれ15・3%、15・0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。

木村は「年明け早々、こういう空気感の作品はどうかなと思っていましたが、モチベーションの高さ、挑戦の形が、しっかり作品に投影できて、見てくださった方に伝わった。視聴者の気持ちと制作側の気持ちのバランスが取れたことで、第2弾がスタートできる。僕らがやっているのはフィクションですが、少しでも面白いエンターテインメントをさじ加減を見ながら、バランスよく作っていきたい」と話している。

木村が演じる風間は「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」と考える。トラブルに見舞われた生徒に容赦なく退校届を突きつける非情な男だ。

「風間という男は“すごく偏った真心を持った人”だと思う。愛情も、真心も、本気も、全てが偏っている。でも、見返りを一切求めない。笑顔はないですが、すごくいとおしい人だと思います。前作の放送後は、キャラクターの反響大きさにびっくりした。現職の警察官の方から『あ、キムタクだ』じゃなくて『あ、風間教官だ』というような目で見ていただけてうれしかったですね」と振り返っている。

撮影は来月にクランクイン。新型コロナウイルス禍での撮影に「正直、第2弾があるかもと耳に届いた時点で、この状況で最後までやり通せるのかと思った。でも、自分が一番好きじゃないのは『やる前からできないと決めつける事』。それは違うと思い、全てに対して本気でやるしかない。やると決まった以上は全力で取り組ませていただきます」と話している。

原作は2013年(平25)に「週刊文春ミステリーベスト10」第1位に輝いた、作家長岡弘樹氏の同名小説。脚本は「踊る大捜査線」シリーズのヒットメーカー君塚良一氏。演出は「若者のすべて」「眠れる森」「プライド」の中江功監督が担当する。