舞台「ゲルニカ」(4日初日、東京・PARCO劇場)の初日前会見が3日、同劇場で行われ、主演の上白石萌歌(20)や中山優馬(26)らが出席した。

演出家の栗山民也氏と劇作家の長田育恵氏が、スペイン内戦時のゲルニカ無差別爆撃を描いた画家パブロ・ピカソの絵画「ゲルニカ」をモチーフに、内戦下の中で生きる人びとの人間ドラマにフォーカスした作品。

演出家の栗山民也氏の作品に以前から出たいと公言してきた上白石は「栗山さんの作品に出演するのがずっと夢で、大学のリポートの題材も栗山さんでした。もっと、ずっと先だと思ったのに、こんなに早く声をかけていただきうれしい。栗山さんは思った以上に柔らかい方で、こうしたらもっとよくなると、端的に伝えてくれる。その言葉だけを信じてついていき、みなさんと一緒に駆け抜けたい」と話した。

上白石演じるヒロインのサラと恋に落ちる人民戦線の兵士で実はドイツ軍のスパイを演じる中山は「人間味あふれる青年の役です。若さが大事だと思っていて、サラとの関係性でも、心が動く若さを意識した恋愛をしたい。1人のシーンも多く、台本で3ページくらいの長いせりふもあるので、自分との戦いでもあると思っています」。

舞台はソーシャルディスタンスを保ち、万全の感染対策を講じている。キムラ緑子(58)は「靴底まで消毒するし、PCR検査も何度も受けました。真剣にお客さまを迎えますが、こんなにお客さまが来ていただけるのが有り難いと思ったことはありません」と語った。

海外特派員役の勝地涼(34)は「一生懸命稽古して、この作品で成長していると思う。お客さまも何かもって帰れる作品です」、早霧せいな(39)は「強い正義感で理論武装する不器用な女性の役です。いよいよ明日にせまり、身の引き締まる思いです」とそれぞれ話した。