NHK前田晃伸会長(75)の定例会見が10日、東京・渋谷の同局で行われ、大みそかの「第71回紅白歌合戦」を無観客で開催すると発表した。放送時間は午後7時30分から午後11時45分まで。無観客での開催は、史上初めて。

前田会長は「観覧をご希望される皆さまには申し訳ありませんが、新型コロナウイルスの感染拡大防止を最優先にしたとご理解いただきたい。出演者の方々、スタッフも密を避けて、対策を徹底したい。新しいスタイルの紅白をお楽しみいただきたい」と話した。

演出は検討中だが、無観客のためNHKホールの客席はもちろん、エントランスや駐車場などのホール周辺もステージとしての使用が可能になる。同局幹部は「無観客を逆手に取り、スペースを有効利用したい」と説明した。

また、これまでの紅白は、出場歌手の選考にあたり、レコード会社の担当者からその年の活躍などについて、対面説明を受けてきた。だが、今年はコロナ禍のため対面は中止。メールで資料を送付するよう、今月1日付で各レコード会社に連絡が来たという。

紅白の番組制作は主に同局の音楽番組「うたコン」チームが担っている。