中村勘九郎(38)中村七之助(37)が歌舞伎生配信公演第2弾として、9月27日に浅草寺に屋外特設舞台を設置して、無観客の中「連獅子」を踊る。

第1弾は、7月に浅草公会堂の舞台を使い公演を行った。その時点ではまだ歌舞伎公演はどこも再開しておらず、舞台を使った配信も初めて。事前取材では2人は、期待をしつつも不安も隠しきれなかった。

しかし、公演を行ってみると、予想以上の反響だった。勘九郎は「チャットのコメント欄にすごい数の書き込みをしてくださった。始まる前、冗談で『バルス祭』になればいいと言ってたんですが、『待ってました祭』になりました。生の反応をいただけて楽しかった」と、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」の放送時にSNS上で起こる視聴者の反応を引き合いにした。

七之助も「コメントは家に帰ってあらためて全部読みました。文字に酔うほどの量でした。やって良かった、やる意味がありました。不安は一瞬で一掃されました」と話した。

不安がなくなったことで、第2弾をよりスペシャルなものにしようという思いも強くなった。兄弟2人で「連獅子」を踊るのを提案したのは七之助だという。化粧をして衣装を着けて同演目を2人で踊るのは初めて。七之助が「配信ならではの特別感を出したかった。一生に1度だと思います」と言うほどのレアな企画が進んでいる。

雨なら中止、延期というリスクがある屋外舞台公演だが、そのリスクを取ってもたくさんの人に楽しんでもらいたいという意欲を感じる。