女優の芦名星さんが14日、亡くなったことがわかった。36歳。

所属事務所によると、芦名さんが14日午前中、自宅マンションで亡くなっていることを親族が発見したという。捜査関係者によると、死亡した芦名さんは現場の状況から自殺を図ったとみられる。警視庁が状況を調べている。

最近の芦名さんは19年7月期のBSテレ東ドラマ「W県警の悲劇」(土曜午後9時)でゴールデン帯連続ドラマで初主演を果たし、女優としても円熟期を迎えていた。

同ドラマは社会派サスペンスを手掛ける葉真中顕氏の同名小説が原作。芦名さんは“警察の中の警察”として「W県警」内の不祥事を暴く監察官・松永菜穂子を演じた。意思決定の場として県警幹部が集う「円卓会議」への参加を目指し、男性社会の中で奮闘する役どころだった。

芦名さんはこれまでも映画「不能犯」「検察側の罪人」などシリアス作に出演。ドラマはテレビ朝日系「スペシャリスト」「捜査一課長」など刑事役も多く、ストレートの黒髪とクールビューティーな印象も相まって“新・サスペンスの女王”の呼び声も高かった。常に上を目指す強い女性像は、芦名さんのイメージを色濃くした。

同ドラマで初主演を務めた芦名さんは当時、主演オファーに「とてもうれしかったです。この夏はここに尽力しようと思います」と意気込んでいた。出世のために手段を選ばない役柄だったが「この感情は私の中であまり感じたことがないので、自分を通して、感じられることが楽しみです」とした上で「毎話ごとに個性豊かな登場人物と対峙(たいじ)していくのですから、とにかくそれをしっかりと持ち、菜穂子として生きたいと思います」と話していた。