フジテレビ系恋愛リアリティーショー「TERRACE HOUSE TOKYO」に出演していた、プロレスラー木村花さん(享年22)が視聴者から誹謗(ひぼう)中傷を受けた後に死去した問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会が15日に審理入りを決めたことが16日、分かった。

花さんの母親で元プロレスラーの響子さん(43)が7月に、番組で花さんが暴力的な女性のように描かれたなどとして「人権侵害があった」と訴える申立書をBPOに提出していた。

フジテレビは「BPO放送人権委員会で審理されることになりましたので、真摯(しんし)に対応してまいりたいと思います。現段階では、これ以上のコメントは控えさせていただきます」としている。

同番組はは「台本のない日々」を売りに男女6人の共同生活を映す番組。花さんは同居男性とのトラブルで憤ったシーンが3月31日にネットフリックスで配信、5月18日にフジテレビで放送された。SNS上で匿名の人間から誹謗中傷を受け、同23日未明に死去した。警視庁は自殺と見て調べた。

フジテレビは7月31日に「出演者に対して言動、感情表現、人間関係等について指示、強要したことは確認されなかった。制作スタッフは会員制交流サイト(SNS)での炎上を予見できず、炎上させる意図はなかった」などとする検証報告をホームページで公開している。