大竹しのぶ(63)主演の舞台「女の一生」(11月2~26日、東京・新橋演舞場)の会見が30日、都内で行われた。

故杉村春子さんが1945年(昭20)の初演から947回も演じた代表作で、明治から大正、昭和の戦中を生きた布引けいの半生を描いた名作舞台。初挑戦する大竹は「ひと言、ひと言のせりふに文学、歴史、人間を感じます。いいものを作って、50年後、100年後の未来にも布引けいが生きていたんだよと、伝えられる芝居にしたい」と抱負を語った。

杉村さんが亡くなる直前にドラマで共演したが、杉村さんは初回の途中まで出演しただけで体調不良で降板した。「『あなたは自由にやれていいわね。頑張りなさい』と言われた。杉村さんの舞台を見たことがないので、意識せず、自分なりのけいを演じたいけれど、やっぱり、杉村さんのけいをやることには多少のプレッシャーはあります」。

けいの夫伸太郎に演出も兼ねる段田安則、その叔父章介に風間杜夫が出演し、けいと仲良くなる伸太郎の弟栄二は高橋克実が演じる。高橋は「60歳ですが、この中では1番の年下です。僕は19歳から59歳までやりますが、かつらを3パターン被る予定です。ちらしはかつらの写真なので、僕が出ているか分からない人もいます」と笑わせた。

大竹はコロナ禍で主演予定の舞台「桜の園」が直前で中止となり、「舞台稽古までやって、お客様に見てもらえないで終わる、悲しみは一生忘れられない。いつかやりたいと思っています」。風間も4・5月の舞台が中止となり、毎日ウオーキングをしたという。「でも、午後7時から飲み始めて、気が付くと午前1時。朝も午前10時ごろに起きて、昼食をかねてがっつりと食べて、昼寝をする毎日で、見事に太りました」と打ち明けた。