演歌歌手市川由紀乃(44)が1日、東京国際フォーラムで、無観客配信ライブ「市川由紀乃 無観客リサイタル2020~わたしは由紀乃~」を行った。

毎年恒例、秋のリサイタルだが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止が検討されてきた。だが、本人はもちろんスタッフらの「市川由紀乃の歌はもちろん、彼女の元気な姿も届けたい」との強い要望から無観客有料生配信で実現した。

開演前、取材に応じた市川は「今日はこの会場でリサイタルをやらせていただく予定でした。配信という形にはなりますが、同じ日、同じ会場で皆さまに歌をお届けできるのがすごくうれしいです。何よりも今年は、このような大変な状況の中でも歌えるのがうれしいです」と喜びを口にした。

配信ライブは15年発売のヒット曲「命咲かせて」で幕を開けた。中盤のカバー曲タイムでは八代亜紀「おんな港町」、石川さゆり「風の盆恋歌」、都はるみ「おんなの海峡」などを披露。オリジナル曲からは「海峡岬」「なごり歌」などを歌い、全17曲を熱唱した。

客席にはファンから送られた写真をパネルにして配置した。「時折、照明が明るくなると、ファンの方々のお顔が浮かび上がるので、本当に皆さんの前で歌わせていただいているようで、いい緊張感と幸せを感じたステージになりました」。パネルには、新曲「なごり歌」のリニューアル盤に収録されたミュージックビデオ第2弾で共演したプロレスラー、長州力のパネルもあった。

「1日も早く皆さんの元気なお姿をこの目に焼き付けたいですし、いま改めてファンの皆さんとのふれあいの大切さを実感しています。とにかく安全な状況で聴いていただける日が待ち遠しいです」と感慨深げに語った。