公開中の柳沢慎吾(58)主演の時代劇コメディー映画「応天門の変」(秋原北胤監督)の初日舞台あいさつの取材に行ってきた。平安時代末期の絵巻物「伴大納言絵詞」を原作に、柳沢は人気者の左大臣・源信役で当時の政治状況をコミカルに描く。

ここで問題になったのが、柳沢の肩書だ。バラエティー番組で「ひとり警視庁24時」「ひとり甲子園」「ひとり太陽にほえろ」のイメージが強いことから、ライバル紙のお姉さん記者は「うちは『タレント柳沢慎吾』と、いつも書いています」とキッパリ。

が、ちょっと待て。柳沢慎吾といえば、TBS系が誇るドラマ「3年B組金八先生」で79年に俳優デビュー。さらには81年にはフジテレビ系が誇る3部作ドラマ「翔んだカップル」「翔んだライバル」「翔んだパープリン」で大活躍。ちなみに「-ライバル」では主役を演じている。そして83年から97年にかけて放送された、山田太一原作・脚本、鴨下信一演出のTBS系の名作ドラマ「ふぞろいの林檎たち」では主要キャストとして活躍している。ここは主演ということもあって、日刊スポーツでは、迷わず「俳優柳沢慎吾」を選んだ。

舞台あいさつの柳沢は、コメディアン全開(笑い)。狂言師・和泉元彌(46)や、「進め!電波少年」「めちゃ×2イケてるッ!」などのナレーションで知られる木村匡也(54)を相手に爆笑トークを繰り広げた。

舞台あいさつの最後は、89年正月に放送された懐かしのフジテレビ系「ねるとん紅鯨団」芸能人大会で、元おニャン子クラブの内海和子に告白して振られた時に生まれた名セリフ「あばよ!」で締めくくった。

そして、80年10月5日の山口百恵の武道館での引退コンサートばりにマイクをステージにおいて、いちいち芸が細かいところを見せた(笑い)。と思ったら、再びマイクを取って「そうそう、僕ねトレンド入りしたんですよ。『半沢直樹』の最終回で香川照之さんが『あばよ!』っていうセリフを言ったんで、全然出ていないのにトレンド入りしちゃった」とマシンガントークで笑わせた。

記者にとって、柳沢は同級生の世代。同じ同級生世代のとんねるずとともに、中高生の頃から素人参加の日本テレビ系「TVジョッキー」やTBS系「ぎんざNOW」の素人コメディアン道場で活躍する有名人だった。もう、40年以上も柳沢の活躍を見ている計算だ。

再来年には還暦を迎える柳沢。枯れることなくいつまでも、マシンガンのようなトークで芸を披露して欲しい。