NHK正籬聡放送総局長の定例会見が21日、東京・渋谷の同局で行われ、大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜午後8時)の最終回が来年2月7日に決まったと発表した。93年の大河ドラマ「琉球の嵐」は1月から6月までの放送で、次作「炎立つ」は同年7月から翌年3月の放送だったが、1月スタートの大河ドラマが年をまたぐのは史上初めて。全放送回数は44回で当初の予定通り。

同局制作幹部は「2階建てでの放送や拡大版で対応するなど、さまざまに検討したが、編成との協議の上、当初の予定通り44回の放送を行うことがベストと判断した」と説明した。

「麒麟がくる」は出演予定だった沢尻エリカの逮捕、降板で放送開始が1月5日から19日に延期された。さらにコロナ禍で撮影が止まり、6月14日から8月23日まで放送が休止された。

吉沢亮主演で渋沢栄一を描く次作「青天を衝け」の初回は2月14日となる。東京五輪もあるため、全体の放送回数は未定だ。例年だと、翌年の大河ドラマ出演者が「紅白歌合戦」をはじめ、年末年始の番組に出演して番組PRをするが、今回はそれも難しい。正籬放送総局長は「我々はコロナ禍の中、心が豊かになり、感動するドラマを見ていただきたいと考えている。(越年は)致し方ない流れだ」と話した。

「麒麟がくる」の年内最後の放送は12月27日で、新年最初は1月3日。年明け後の放送回数は6回あり、最大のクライマックス、本能寺の変が描かれる。