人気TVアニメ「鬼滅の刃」のキャラクターが舞台に立つ。「鬼滅の刃」×「京都南座 歌舞伎ノ舘」が11月6日から京都南座で開催され、炭治郎、禰豆子たち5人が歌舞伎衣裳を着た描き下ろしオリジナルイラストが舞台に登場する。普段は通れない花道を通って舞台に上がり、写真撮影も可能なレアなイベントになる。

当初は、今年春に東京・歌舞伎座ギャラリーで「鬼滅の刃×歌舞伎座芝居茶屋」を予定したが、コロナ禍で中止となった。今回、会場を京都南座に移しての開催で、関係者は「剣劇など和の様式美や世界観など、『鬼滅の刃』と歌舞伎は共通項が多い。東京はギャラリーでの展示だったが、南座ではロビーから舞台まで『歌舞伎ノ舘』として使い、『鬼滅』の世界観を歌舞伎の舞台装飾で表現した、規模の大きなイベントになった」と話す。

「鬼滅の刃」は鬼と戦う話だが、歌舞伎も鬼をめぐる演目が多い。平安時代の武将の源頼光と、家臣で四天王の渡辺綱、坂田金時、碓井貞光、卜部季武が登場し、鬼たちを退治する「土蜘」「蜘蛛の拍子舞」がある。今回の展示では、歌舞伎衣裳を身にまとい、竈門炭治郎は金時、竈門禰豆子は綱、冨岡義勇は頼光、我妻善逸は貞光、嘴平伊之助は季武にふんした描き下ろしオリジナルイラストも初公開される。

このほか、歌舞伎衣裳姿の人気キャラクターの“柱″のミニキャライラストも登場し、歌舞伎コラボグッズも多数公開される。入場は全日日時指定制で、23日まで。歌舞伎座ギャラリーでの開催は未定という。漫画、テレビアニメ、公開中の映画が大ヒットした「鬼滅の刃」が舞台となる日も近いかもしれない。

※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正式表記