乃木坂46白石麻衣(28)の卒業ライブが28日、生配信形式で開催された。グループの顔として活躍してきた大エースが、9年2カ月のアイドル活動にピリオドを打った。何事も楽しみながら、秋元康氏はじめ、一流クリエーターたちにプロデュースされてきた。関係者からも感謝の声が聞こえてくる。白石の卒業で、世代交代の進む乃木坂46は本格的な新章に突入する。

   ◇   ◇   ◇

芸能界でも指折りの美貌に、白い肌、時に見せる無邪気な表情…。白石の魅力は枚挙にいとまがないが、アイドルとしては「プロデュースされる天才」であり、「仕事を楽しむ天才」でもあった。

クリエーターに「身を任せる」ことが得意だった。これまで無数の仕事のオファーを受け、CM、ミュージックビデオ、ドラマや映画、写真集などの撮影で、多くのスタッフと関わってきた。「クリエーターの方々は皆さんその道でやってきたプロ。私ができることは指示に従って一生懸命やること」という信念で、さまざまな表情を見せてきた。

体を張った仕事も常に前向き。日本テレビ系「NOGIBINGO!」では、クリーム砲を顔面に浴びるドッキリを受けたが、「ありがとうございました!」と笑顔で絶叫した。過去の配信特番「乃木坂46時間TV」では、お笑いタレントひょっこりはんのモノマネも、顔芸含めて全力で披露して笑いを誘った。

どんな“ムチャ振り”にも、急なリクエストにも応えてきた。あるバラエティー番組スタッフは「あんなに美人なのに、お笑いネタでも、いつも全力で振り切ってくれる。本当にありがたいし、何度助けられたか分からない」と感謝しきりだった。別のテレビ局関係者も「売れっ子になってからも、仕事に対する愚痴や文句を聞いたことがない。『なんでも大丈夫です!』と言ってくれてありがたかった」と明かした。

クリエーターやスタッフ、関係者からも絶大に信頼される。まさにアイドルの本分を体現したような、「アイドルの天才」だ。【横山慧】