俳優の伊藤健太郎容疑者(23)が28日夜、東京・渋谷区の路上で乗用車を運転中にバイクと衝突する事故を起こし立ち去ったとして、道交法違反(ひき逃げ)の疑いで29日、警視庁に逮捕された。そのことを受けて対応を協議中だった、翌30日公開の映画「とんかつDJアゲ太郎」(二宮健監督)の公式ツイッターは29日、予定通り30日に映画を公開すると発表した。30日に都内の丸の内ピカデリーで予定されている初日舞台あいさつも、予定通り実施するが「伊藤健太郎氏の登壇はキャンセルとなりました」とした。主演の北村匠海、山本舞香、浅香航大、池間夏海、二宮健監督は登壇する。

映画の製作委員会は、日刊スポーツの取材に対し「製作委員会では、初日舞台あいさつ及び公開の中止や延期も含め協議をいたしました」と、公開中止の可能性もあったことを示唆。その上で「しかし、既にチケットを購入し、楽しみにしてくださっていた皆様や、事件を受けた問い合わせやSNS等でも公開を望む声が多く寄せられており、そうした声や期待にお応えすることが、今できる最善のこととの結論に至りましたので、予定通りの公開とさせていただきました」と、公開を望むファンの声を受け、公開と舞台あいさつの実施に踏み切ったと明らかにした。

「とんかつDJアゲ太郎」には、9月に大麻取締法違反容疑(所持)で逮捕、起訴された俳優伊勢谷友介被告(44)も出演し、劇中でアゲ太郎の師匠DJオイリーを演じている。製作委員会は、同被告の逮捕の際、協議を重ねた結果、再撮影や再編集は行わず、予定通り30日に公開することを決定した。

伊勢谷被告に続き伊藤容疑者と、公開前に出演者2人が相次いで逮捕される事態に、インターネット上では「アゲ太郎は受難だ」「前途多難」など同情する声も相次いでいた。