テレビ東京の定例社長会見が29日、東京・六本木の同局で行われた。

26日に初回が放送された中井貴一主演のドラマ「共演NG」は平均視聴率6・6%を獲得し、好スタートを切った。石川一郎社長(63)は「あの時間のテレビ東京の番組としては、初回から高い数字を取れてホッとした。2回目以降もこのペースを続けたいし、もっと上に行けるのでは」と期待を寄せた。

ドラマの提供クレジットに飲料メーカー「キリン」と「サントリー」を同一画面に併記する異例の取り組みも話題を呼んだが、「日本を代表するお酒のメーカーさんが一緒にやってくれた。テレ東らしい悪のり路線ですが、これがバズってまして。いろんな意味でテレビ東京らしさが出せたと思っている」。オンライン試写会など新たな試みについても「できることはないかとそれぞれの持ち場で考えて、成功した。社長としてはうれしく思っている」と評価した。

競合他社の“共演”が実現した経緯については「誠意を尽くしてやったと思う」。また「最初はなかなか戸惑ったこともあったと思うが、PR効果はあったと思う。クライアントさんにも喜んでいただけたと聞いている」と話した。

放送では、次回予告直後に「この番組は、キリンとサントリーの提供で…ん? 『キリン』と『サントリー』?」とナレーション。2社の社名ロゴが競うように大きくなる演出の後、最後は「失礼しました。この番組は、どうにか“共演OK”になった『キリン』と『サントリー』の提供でお送りしました」と、ライバル社の共演という遊び心でドラマを締めくくっていた。