世界的に人気のスパイ映画シリーズ「007」で主人公のジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーさんが亡くなった。90歳だった。英国主要メディアが報じた。

コネリーさんの息子のジェイソンさんは、英国の公共放送BBCの取材に、コネリーさんが自宅があったバハマの首都ナッソーで「バハマにいる多くの家族に囲まれ、寝ているうちに、安らかに亡くなった」と語った。その上で「父は、しばらく体調を崩していた。それでも、起きたばかりの大きな出来事を理解できないでいる」と苦しい胸の内を明かした。

その上で、ジェイソンさんは「父を知り、愛した全ての人にとって悲しい日であり、父が俳優として持っていた素晴らしい才能を楽しんだ、全世界の人にとって悲しい損失です」と語った。

コネリーさんは、スコットランド独立運動の熱烈な支持者として知られ、14年に行われた独立の是非を問う住民投票では賛成を呼びかけ、独立が実現した暁には、スコットランドに帰る可能性があると示唆していた。スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相は「ショーン・コネリーさんはエディンバラの労働者階級の家に生まれ、才能と真摯(しんし)な努力により、国際的な映画のアイコンとなり、世界で最も優れた俳優の1人になりました。彼は世界的な伝説でしたが、何よりもまず、愛国心が強く誇り高いスコットランド人で、スコットランド独立運動の生涯にわたる支持者でした。その信念を共有する我々は、多大な感謝の念を抱いています」とコメントした。