宇宙飛行士の野口聡一さん(55)が搭乗し、15日に米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられたスペースX社の初の有人商業宇宙船「クルードラゴン1号機」に「スター・ウォーズ」シリーズ初の実写ドラマ「マンダロリアン」シリーズに登場するベビーヨーダも宇宙飛行士たちと共に搭乗していたことが明らかになった。

ディズニーの配信サービス、ディズニー+でリリースされた「マンダロリアン」に登場するザ・チャイルドと呼ばれるキャラクターは、ファンの間ではベビーヨーダの愛称で親しまれて大ブレイクしており、ついには本物の宇宙デビューも飾ることとなったようだ。米メディアによると、ベビーヨーダは無重力空間に到達したことを示す「ゼロGインジケーター」の役割を担うために搭載されたといい、公開された宇宙船内部の映像でも船内をフワフワと漂って浮き始めたベビーヨーダの姿が確認できる。

宇宙船の打ち上げでは無重力になったことを判断するためにぬいぐるみを船内に持ち込む伝統があり、スペースX社が昨年打ち上げた無人宇宙船や今年上旬に実施された有人飛行試験でもや恐竜や地球をモチーフにしたぬいぐるみが搭載されていたという。米宇宙局(NASA)の通信スペシャリストのリア・チェシャさんは打ち上げのライブ中継で、「今、ベビーヨーダが着席しようとしていますね」と語り、中継を観ていた人たちの間で「かわいい」と話題になっていた。クルードラゴン1号機は16日深夜に国際宇宙ステーション(ISS)に到着予定で、来春までISSに滞在することになる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)