近藤真彦(56)が、25歳年下の会社社長の女性と不倫関係にあることが週刊誌で報じられ、無期限で芸能活動を、そして自動車レースの活動も休止した。ジャニーズの長男として、当然のけじめだと思うが、長い間、取材してきた記者としては残念でならない。

近藤が夫人と交際中の91年夏、写真週刊誌にツーショットを撮られた。近藤は都内のホテルで記者会見して「密会ではありません。かなりオープンに付き合っています」と前置きして、「普通、女性と撮られただけなら会見なんかしませんが、彼女の方に取材されると困るのでこうして開きました。彼女はすごく明るい、頭の切れる子です。紹介はまだしてもらっていませんが、彼女の両親も交際を知っています。今回は婚約発表ではありませんが、結婚を前提にしています。恋人ですし、尊敬できる女性です」と堂々と話した。近藤はかねて30歳までには結婚すると話しており、それから3年後の、まさに30歳の94年6月に婚姻届を提出した。

当時、ジャニーズのアイドルの結婚はタブーと言われていた時代だった。そんな中で、一般女性を守りながら真摯(しんし)に語った近藤の態度には感心した。それから26年、本当に残念である。

近藤は家庭を持ったファンも大切にした。自分のファンが子供を持つ年代になると、ディナーショーの昼の部で「マッチとおやつ」と題し、子供を連れて参加できるショーを行った。しかも、子供とお母さんと一緒に写真撮影にも応じるなどサービスした。

そんな近藤が不倫で無期限で活動を休止することになるとは、何度も言うがマッチの火遊びは残念でならない。【笹森文彦】