TBS系ドラマ「天までとどけ」シリーズなどに出演した俳優綿引勝彦さんが、膵臓(すいぞう)がんのため昨年12月30日に亡くなっていたことが13日、分かった。綿引さんの所属事務所が発表した。75歳だった。

葬儀は近親者のみで執り行い、喪主は妻で女優の樫山文枝が務めたという。

同事務所を通じ、妻で女優の樫山文枝(79)がコメントを発表した。以下全文。

足かけ三年の療養でしたが、「どなたにも病気のことは、言わないでほしい」と本人の強い意志で突然の報告となったことをお詫びいたします。

家と信州の山小屋で息抜きしながら花を植えたり好きな将棋をしながら過ごしてまいりました。きちんと身の回りの整理をしながら、先生にも「よく頑張っていらっしゃいます」とほめていただく程見事でした。夢うつつの中で、将棋を指していたのでしょうか、「投了すると伝えてくれ」とつぶやいたのですが、これで人生を投了するということでもあったのでしょうか。最期は眠るように逝きました。

どうしてこうなったのかと嘆いたりもしましたが、仕方ないよとなぐさめあいながら、とくにこの一年はふたりで寄り添えたのが幸せでした。

お世話になりました皆さまには厚く御礼申し上げます。