新型コロナウイルスの感染再々拡大&非常事態宣言で、芸能イベントが次々と中止、延期に追い込まれている。

記者の元にもイベント関係者から「やるべきか、やらざるべきか」という相談が寄せられてくる。取材現場がなくて“半失業”の身としては、やってもらいたいのはやまやまなのだが「やれば、このご時世だからスポンサーに抗議する人がいるのはしょうがない。リモート会見は、悪いけど普通の発表ネタだと記事になりにくいから、あまり効果はないかも」と答えている。

記者に相談してくれたPR会社の担当者から、コミックの賞の発表会見を「中止にしました」と連絡が来た14日に、東京・有明の国際展示場で「第32回日本ジュエリーベストドレッサー賞」の授賞式が開かれた。

10代部門から順に女優森七菜(19)、新木優子(27)、戸田恵梨香(32)、小池栄子(40)、斉藤由貴(54)田中美佐子(61)、男性部門が俳優横浜流星(24)、特別賞が元サッカー日本代表の内田篤人(32)という豪華な受賞者が顔をそろえた。32回という伝統を守り、華やかな場を設けるために汗を流した関係者に感謝の言葉を贈りたい。

授賞式で思ったのは、女優になるような人はみんな20歳の誕生日に親からジュエリーをプレゼントされているもんなんだなということ。で、そのジュエリーを買った金は、どこから出ているのか。親が稼いだ金なのか、子供である女優自身が稼いだ金なのかと、下世話ながら非常に気になった(笑い)。

それから、現在の20歳。コロナ禍で成人式が次々と中止になる新成人が気の毒になった。

50代部門で受賞した斉藤由貴は、デビュー35年。今年で32回を数える、この賞には縁がないものと思っていたそうで、受賞を大変喜んでいた。若くして「スケバン刑事」、NHK朝ドラ「はね駒」で大スターになった斎藤が、みずからの道を振り返るようにしながら笑顔を見せたのが印象深かった。

コロナの先行きは、まだ見えない。中止になるかもしれない舞台の出演者に対して、インタビューを申し込むのも気後れしてしまう。その一方で、イベントがないため紙面上の細かいネタが足りない。

新型コロナウイルス禍で記者としての“新しい取材様式”が見つけられない中で、久々にスターが勢ぞろいして楽しい「第32回日本ジュエリーベストドレッサー賞」だった。