2021年の芸能界でブレークしたり、バズる「急上昇」候補は-。日刊スポーツが注目する新星たちを「2021年『急上昇!』」と題してお届けします。

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田中音江(19)は、注目の新人女優だ。エイベックス・アスナロ・カンパニーのタレント候補生でありながら、昨年7月の初舞台を皮切りに立て続けに作品に出演、初主演も果たした。小顔で透明感のあるルックスと、手足の長いスタイルが特長で、繊細かつ伸びやかな演技を見せる。コロナ禍で苦しむ演劇界の“天使”として期待されている。

 

昨年7月上演の「Audition~君がくれた約束」で舞台デビュー。その後も年末まで3作品、計4本の舞台に出演した。12月の「レディ・ア・ゴーゴー!!2020」では、300人を超えるエントリーがあったオーディションを経て、主役の天使・エル役を勝ち取った。舞台初出演から半年足らずで初主演を果たし、「一生忘れられない舞台になったと思います」と振り返った。

「初めての主演ということもあって、始まる前はプレッシャーを感じていた部分がとてもありました。バディ役の西村美咲さんがチームを引っ張ってくれて、私はみんなに背中を押されてばかりでした。なので、いつか千秋楽のカーテンコールでビシッと締められるような、そんな頼りがいのある座長になりたいです(笑い)」

18年開催のファッションショー「ジャパンモデルズ」出演をきっかけにスカウトされ、19年4月にエイベックス・アスナロ・カンパニーのタレント候補生として芸能界入りした。「自分の武器は愛嬌(あいきょう)だと思います! いつもニコニコしてるねってよく言われます。チャームポイントは八重歯とえくぼです!」とアピールする。

八重歯はもともとはコンプレックスだったという。「小さい時から外で遊ぶのが好きだったのですが、運動神経はいい方ではなく、ボールが顔面に当たったりすると八重歯で口の中が切れたりとか、よくありました」。だが、動画アプリSHOWROOMで毎日生配信を続けていると、視聴者から「八重歯がかわいいね」と言われ、だんだんと好きになっていったという。

現在は1月24日まで上演の舞台「勇者セイヤンの物語~ノストラダム男の大予言~」(東京・オルタナティブシアター)に出演している。「このような大変な時期に舞台に立たせていただくこと、舞台を見に来てくださる方がいるということは当たり前ではないし、本当にありがたいことなのだとあらためて思います」と感謝した。「今年もたくさん舞台に出ます! いろいろなことをたくさん経験します! たくさん成長します!! あとは映像系のお芝居にも積極的に挑戦していきたいと思っております」と誓った。

まだ10代。キャリアは浅いが、無限の可能性を秘めている新人女優だ。「将来は人から愛されるスター女優になります! 老若男女問わずに、ほとんどの人が知ってるような女優さんになりたいです」と前向きだ。「いつか街で声をかけられて『サインください』って言われるのが夢です」と無邪気に笑った。

 

◆田中音江(たなか・おとえ)2001年(平13)8月19日生まれ、大阪府出身。