尾上松也(36)が2日、都内のアートアクアリウム美術館で行われた初主演映画「すくってごらん」(真壁幸紀監督、12日公開)プレ金魚の日スペシャルイベントで、現場でのコミュニケーション能力の高さを絶賛され「ビジネスです」と胸を張った。

松也は劇中で、大手メガバンクのエリート銀行マンを演じた。20年に出演したTBS系ドラマ「半沢直樹」では、望まない買収劇に見舞われる寸前で半沢直樹に救われるIT企業社長を演じた。映画の撮影は2年前と「半沢直樹」より前だったが、対称的ながら銀行とビジネスに関わる役どころを演じた。

イベントの中で松也は、石田ニコル(30)から「私自身、とても人見知り。初めましての人の前で、静かになる。松也さんは盛り上げてくれた。撮影が明日、楽しみだな、という感じにしていただいた」と絶賛された。それを受け「とにかくゲームが好きで、いろいろ教わった。一緒にやりましょうと」と、撮影中に石田からゲームを教わったと語った。

司会から「コミュニケーション能力が高いんですね?」と聞かれると、松也は「僕、全然、コミュニケーション能力ないですよ。僕の方が超人見知りなんで。ただ、お仕事の時になると、みんながやりやすいんで…ビジネスです」と言い、会場を笑わせた。その上で「(撮影現場は)息が合ったというか、楽しいのはありがたいですね。石田さんは本当に笑い方が豪快…それだけで場が明るくなるじゃないですか」と石田に感謝した。

一方、ももいろクローバーZ百田夏菜子(26)は「松也さんが現場で、ずっとゲームされていて…ずっと課金しながらやっていた」と明かした。松也は「辞めました。あの期間だけ、はまっちゃって…だいぶ、散在しましたよ」と苦笑した。

「すくってごらん」は、漫画家大谷紀子氏の同名漫画の実写化作品。左遷され、東京から片田舎の町へやってきた大手メガバンクのエリート銀行マン・香芝誠(尾上)は、ショックから心を閉ざして仕事だけに打ち込もうとするが、金魚すくいの店を営む美女・生駒吉乃(百田)と出会い、頭から離れなくなる一方、女優の夢破れ、カフェで働く山添明日香(石田)に一目ぼれされる。吉乃も幼なじみの王寺昇(柿澤勇人)への思いと秘密を抱えている物語。主題歌は百田が、演じる役どころの生駒吉乃役として「赤い幻夜」を歌う。

この日、イベントが行われたアートアクアリウム美術館は、文化庁開催の「日本博」で日本を代表する現代アートとして認定されている、作家・総合プロデューサーの木村英智氏が手掛け、20年で14年目を迎えた水族アートの展覧会を常設展示する専用施設として20年8月にオープン。3万匹を超える金魚を展示した「金魚の杜(もり)」がウリで、3人の周囲の円筒形の水槽にも金魚が泳ぎ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。