米映画「ダークナイト」(2008年)や「インセプション」(10年)などで知られる米国のクリストファー・ノーラン監督(50)が15日、およそ1年ぶりに営業を再開した米ロサンゼルスの映画館で一般客と一緒に映画鑑賞を楽しんだことが明らかになった。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年3月中旬から映画館の閉鎖が続いていたロサンゼルスでは、新規感染者数の減少やワクチン接種の普及を受けて経済活動の規制を一部緩和。1年ぶりに営業を再開した映画館には大勢の映画ファンが詰めかけていた。そんな映画ファンに交ざってLA北部バーバンクのAMCシアターで入場券を購入して映画を楽しむノーラン監督の姿をNBCニュースが伝えた。

ノーラン監督は昨年3月に全米のほぼ全ての映画館が閉鎖された際には、「映画は人々の生活に必要不可欠なもの」と声明を発表して支援を求めていた他、昨年秋にも「このままでは映画館は生き残れない」とハリウッドの映画監督たちと連名で米連邦議会に対して大きな打撃を受けている映画館への支援を求める書簡も送っている。

また、18年にわたって契約をしている米ワーナー・ブラザースが2021年に公開する新作映画すべてを劇場公開と同時に動画配信することを発表した際には、抗議の声明を発表。劇場公開との同時配信戦略に失望し、次回作では同社とタッグを組まずに契約を終了する可能性も取りざたされている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)