先月乃木坂46から卒業した堀未央奈(24)が、このほど日刊スポーツのインタビューに応じた。

アイドル生活の集大成となる卒業記念フォトブック「いつのまにか」(主婦と生活社)を20日に発売する。乃木坂46で激動の8年間を経験し、恐怖心はなくなった。ソロの女優として第2の人生を踏み出す。

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同書は堀がまるごと1冊セルフプロデュースしたフォットブックだ。スタッフからも「未央奈P」と呼ばれているという。「プロデューサー目線でのアイデアとか意見を取り入れてくださったのが、すごくうれしかった」と感謝した。

ファッションやメークにこだわった大人の女性を感じさせるショットに加え、“恩師”的存在という姉との対談や、乃木坂46同期の2期生たちとのツーショットなども掲載。「撮影したのは乃木坂在籍中なので、アイドルとしての私も見られると思います。過去最高の1冊と思うくらい大満足です」とアピールした。

独特なマイペースと、ミステリアスな透明感が魅力だ。「『普通のアイドルとは違ったよね』と思ってもらいたい気持ちはあります。実際、王道ではなかったと思います」と振り返った。鎖骨を見せる「オフショル」ファッションは、自身の代名詞でもある。

「乃木坂は割とシンプルな服装で現場に来るメンバーが多いんですけど、私はちょっと露出のある派手めの服も着ていたので。浮く時もあるんですけど、次第にファンの方やメンバーとかから『いいね』って言ってもらえるようになって、うれしかった。そこは8年間貫きましたね。頑固でした(笑い)」

強い信念は、乃木坂46加入わずか半年、13年10月発売のシングル「バレッタ」でいきなりセンターに抜てきされたことに起因している。「すごく危機感を持ちました。先輩たちの中で1人ぽつんと素人がいても、迷惑を掛けて自分も何も得られない。ちょっと小生意気だと思われても、悪目立ちしても、ちゃんと戦って個性を出していかないと…という思いはありました」と当時の心境を明かした。

今後は、主に女優として活動していく。「8年間でいろいろ経験させてもらえたのがすごく大きい。不安や恐怖心はあまりなくて、むしろポジティブな感情が大きいです」と言い切った。アイドル時代はなかったような役どころや現場が待ち受けているかもしれないが、「どんな現場も、いろんな役とか見せ方をすることにも抵抗はないです。もう、怖いことって、死ぬこと以外にはないのかもしれないです」と笑った。

「私が大丈夫だって思えないと、今後乃木坂を卒業していく後輩とかが、不安になっちゃうので。そこにはプライドを持ちたい。『自分も乃木坂で頑張って、卒業したら堀さんみたいに…』って思ってもらえるような先輩でいたい。卒業後の希望というか、『こういう道もあるんだ』と示すことができれば」

8年間で培ったブレない意思を携え、新たな荒波へと飛び込んでいく。【横山慧】

◆堀未央奈(ほり・みおな)1996年(平8)10月15日、岐阜県生まれ。愛称「堀ちゃん」「みおな」。13年3月乃木坂46に2期生として加入。19年「ホットギミック ガールミーツボーイ」で「第22回上海国際映画祭」アジア新人部門・優秀女優賞にノミネート。ファッション誌「ar」レギュラーモデル。162センチ。血液型O。