藤原竜也(38)と石原さとみ(34)が出演する舞台「終わりよければすべてよし」(29日まで、彩の国さいたま芸術劇場大ホール)が12日、初日を迎えた。

同舞台は芸術監督・故蜷川幸雄さんが演出を務めた舞台「彩の国シェイクスピア・シリーズ」全37作の最後の作品。演出は蜷川さん亡き後、33作目から担当してきた吉田鋼太郎(62)が務めている。

15歳の時に蜷川さん演出の舞台「身毒丸」で舞台デビューした藤原は「23年続いたシェイクスピア・シリーズの最後の作品なので、ばっちり締めたいと思います!」と気合十分。続けて「鋼太郎さんたちと台本に向き合い、丁寧に稽古してきたので、千秋楽まで精いっぱい頑張りたいと思います」と意気込んだ。

シェイクスピア・シリーズ初参加でヒロインを演じる石原は「もちろん舞台への怖さやプレッシャーはある」と本音を吐露しつつ「舞台に立てる感謝と、そしてなによりも足を運んでくださる皆様に心からの感謝を込めて全力でヘレンを演じさせていただきます」と気を引き締めた。

そして「心から尊敬する演出家の吉田鋼太郎さんを最後まで信じ抜き、存分に楽しめたらと思います!私演じるヘレンは藤原竜也さん演じるバートラムから嫌われています。身分の差をわきまえて生きてきた私ですが、知恵や知識や前向きさ、そしてなによりもバートラムが好きだから絶対に手に入れたいという力強さがあります。藤原竜也さんの女好きなクズ男ぶり、横田栄司さんの化けの皮が剥がれる変化など、魅力的なキャラクターばかりの喜劇作品です。現実を忘れてシェイクスピアの世界を存分に楽しんでいただけたら幸いです」と見どころを話した。

シェイクスピア・シリーズ最多の5回主演を務めてきた吉田は「感染症対策を万全に行い、無事初日が開きました。これからも気を引き締めて、埼玉公演、地方公演を乗り切っていきたいと思います」と意気込んだ。

蜷川さんの命日に初日を迎えたこと、彩の国シェイクスピア・シリーズがついに最終作を迎えたことについて「本当に特別な作品になっていると思います。藤原竜也さん、石原さとみさんはじめキャストは、渾身(こんしん)の演技で劇場にすごい風を巻き起こしています。最高の舞台になっておりますので、最後まで皆さんにお届けできるよう頑張ります!」と意欲を燃やした