今年4月に新事務所「舘プロ」を立ち上げた俳優舘ひろし(71)が、独立後初の主演ドラマ、NHKのBSプレミアムドラマ「生きて、ふたたび 保護司・深谷善輔」(今秋スタート、毎週日曜)に出演する。12日、NHKが制作を発表した。今月中に都内近郊でクランクインの予定だ。

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舘が主演ドラマで役者活動を再始動する。事務所立ち上げ以降、取材や打ち合わせ、脚本家橋田寿賀子さんの追悼番組に出るなどしたが、映像作品に挑むのは初めて。

演じるのは、教師生活を終え保護司になった男、善輔。保護司は日本独自の制度で、罪を犯した人を支え、社会復帰を助けるのが務め。舘は「罪を背負った人々を通じ、保護司という立場で、世の矛盾や、心の傷や痛みに寄り添うような役柄を演じることができればと思っております」とコメントしている。

3シリーズ制作され、神田正輝とダブル主演したNHK「クロスロード」の藤井裕也氏が演出を務める。舘は「すばらしいチームと新たな作品に挑戦したいと思っています」と、意欲を見せている。

共演は浅丘ルリ子で、意外にも初共演。浅丘はかつて石原プロモーションに所属し、石原裕次郎さんとは映画「夜霧よ今夜も有難う」などで何度も共演している。舘と浅丘は石原プロ在籍が重なったことはないが、裕次郎さんを通じたつながりが生きている。

舘は「裕次郎さんと数々の名作を共演してこられた、浅丘さんと初共演させていただけることが、大変光栄で楽しみにしております」と話し、浅丘も「裕次郎さんとのご縁で、今回、初めて舘さんと共演することになりました。どう展開していくのか楽しみにご覧いただきたいと思います」と期待を寄せている。

浅丘演じる結子は重い罪を背負った女性。結子に振り回され、戸惑いながらも、誠実に向き合おうとする善輔が見どころの1つになる。ほかに蓮仏美沙子、真矢ミキが出演。全8回。