新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年から中止となっていた宝塚歌劇の新人公演が8日、兵庫・宝塚大劇場で、約1年4カ月ぶりに再開した。

この日上演された月組「桜嵐記(おうらんき)」の新人公演では、入団7年目の礼華はるが主演を務めた。ヒロインは4年目のきよら羽龍。

同劇場での新人公演は、昨年2月25日に上演された星組「眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~」以来。

初主演の礼華はカーテンコールで「新人公演がこの月組公演より再開できることになり、本日劇場にお越しくださいましたみなさまと、この新人公演メンバー全員そろって無事に迎えられましたことを、心からうれしく、感謝の気持ちでいっぱいでございます」とあいさつした。

物語の舞台は南北朝の動乱期。礼華は南朝の武将・楠木正行(まさつら)役。父の遺志を継ぎ、弟と力を合わせて戦いに明け暮れる正行を力強く熱演した。

本公演はトップスター珠城りょうのサヨナラ作。礼華は「月組の上級生の方々から志や思いをしっかりと学び、受け継いでいきたい」と語った。

観劇したファンには「皆さまと過ごしたこの時間は共に今を生きていると実感したとても幸せな時間でございました」と感謝の思いを述べた。

新人公演は入団7年目までの生徒で上演されるが、今公演と、その後に続く宙組、雪組までは、本来は新人卒業の8年目になる100期生までが出演する。

東京宝塚劇場は7月22日。