鈴木亮平(38)が20日、都内で行われた映画「孤狼の血 LEVEL2」(白石和弥監督、8月20日公開)の完成披露プレミアイベントで、劇中で演じた悪魔のように非道な組長のごとく、共演者から「怖かった」と次々証言され「やめてくださいよ」と苦笑した。

鈴木は劇中で、刑務所から出所後、恨みがある人間の家族を惨殺したり、復帰した組の兄貴分、組長らをあやめていく五十子会上林組組長・上林成浩を演じた。主演の松坂桃李(32)演じる呉原東署の刑事・日岡秀一と戦う役どころだ。「続編ということで、桃李君演じる日岡をどう追い込んでいくか…攻めの芝居。悪役の醍醐味(だいごみ)。こんなんで攻めてばかりの役はなかった」と語った。

上林は悪魔の所業を繰り返す役どころで、惨殺シーンをはじめ、とにかくえげつないシーンの連続だ。鈴木は「人の命を、どうこうする(役どころである)以上、こちらも無事でいられない。(心身ともに)削られていく部分はある。この役を演じる責任というか、しょうがないと思ってやっていた。何で、そんなことをするんだろうと考えると人間の負の部分を考えると(気持ちを)持っていかれる」とも語った。

上林組組員のチンタ役の村上虹郎(24)は、鈴木に蹴りを入れられる場面を振り返り「しばらく立てなかった。顔捕まれるシーンも、力の加減が思ってたのと違う。首が(まずい方向に)いくかと思った」と振り返った。安芸新聞社の高坂隆文記者役の中村獅童(48)が「(撮影)初日に鈴木さんと同じ場面。怖くて手足が震えた」と続いた。

上林組が抗争を仕掛ける、尾谷組構成員・花田優役の早乙女太一(29)は「前作を見てから作品に入らせてもらった。あの怖い時間に自分が入るんだと…緊張して、現場に行くのが怖かった」と撮影を振り返った。その上で「鈴木さん、撮影なくても見に来られた。ジャージーにマスク…広島のヤバい人が来たかと怖かった」と笑った。

鈴木は「全体的に僕のイメージを悪くしようとしていますよね。自分で思う力と他人が感じる力が違うみたい」と苦笑した。