三代目 J SOUL BROTHERS今市隆二(34)が今日21日、約1年半ぶりのソロアルバム「CHAOS CITY」を発売する。「80’s」をテーマにした作品。ソロシンガーとしての幅をさらに広げ、目標でもある「80歳まで歌い続ける」礎を築く。このほど、本紙のインタビューに応じた。

20年1月発売の「ZONE OF GOLD」以来、約1年半ぶりのオリジナルアルバムは、近未来の架空都市「CHAOS CITY」を舞台に繰り広げられる新プロジェクトのキックオフだ。

「前回のアルバムを出してから約1年半ぐらいですが、世界的に状況が変わりました。コロナ禍に加えて、自然災害などいろいろなことが集中して起こって、“カオス”な状況だなと。でも未来に向けて意味があることなのでは? というのを楽曲などを通して、長期のプロジェクトとして仕掛けていきたいです」

「CHAOS CITY」のシンボルとなるのは、「AIBO」のデザイナーとして知られる空山基氏とコラボしたセクシーロボットだ。

「この1~2年、アート関連の方に出会う機会が公私ともに増えて、空山さんの作品を見せてもらったことがありました。1番インパクトがあって、コラボできたらいいなとずっと思っていました。今回楽曲を制作していく中で、『FUTURE LOVERS』と出会って、まだコラボが決まっていない段階から、空山さんのセクシーロボットをイメージして歌詞を書いていたんです。今後もいろいろなところで出てくると思います」

色とりどりの新曲7曲は、シティポップ系の楽曲や、今市の甘い歌声が響くバラード曲など「80’s」の香りを存分に漂わせた。

「より世代を超えてたくさんの人に届けられるような…。年上世代には懐かしく、若い世代には新しい音楽と捉えてもらえる。80’sは、今やるべきジャンルだと思いました」

今市が手掛けるアパレル「RILY」では、永井博氏ともコラボレーションした。

「自宅にお伺いして、直接お会いして話したらとてもフランクな方で、原画も見せてくれました。今回オリジナルで書きおろしていただいて、80年代のテーマもより伝えられたと思います」

86年生まれの今市だが、「80’s」「80年代」にはどんなイメージを抱いているのだろうか。

「80’sって、歌謡のにおいもあったり、キャッチーさもすごくあります。歌謡曲もそうですし、自分が好きな音楽に近いものがあると思っていました。すごく寄り添えるんです。『Highway to the moon』はシティポップ系なんですけど、歌詞は『今夜0時ちょうどに東京タワー』とか『月9』とかトレンディーになりました。お台場方面にドライブしているイメージで、自分も楽しみながら作れました」

また「THROWBACK pt.2」では、9月に20周年を迎えるEXILEのデビュー曲「Your eyes only~曖昧な僕の輪郭~」をサンプリング(オリジナルの要素を取り入れること)した。

「自分にとっては夢をもらったグループでもあるので盛り上げたいという気持ちと、リスペクトを込めてやらせていただきました。憧れのグループのデビュー曲をサンプリングさせてもらえて光栄ですし、やれる立場にいるという自覚もしています。マイアミベースでジャンルも変えているので、そこも踏まえて楽しんでほしいです」

昨年11月にグループがデビュー10周年を迎え、ソロデビューからも3年がたった。最も“カオス”な出来事は、17年に憧れの米歌手ブライアン・マックナイトの自宅に約2カ月間、ホームステイしたことだという。

「今でも映像を見たり、憧れなんですけど、振り返ると普通じゃないことが起きていて、夢の時間だったなと…。会えるだけでもすごいことなのに、その人の家に住んでいたので、今考えるとカオスだったなと思います」

昨年は三代目の相方、登坂広臣(34)とドームのソロステージも経験した。

「今回で3枚目のアルバムになりますし、地道ですけど経験値は増えているのかなと思っています。あとは、ソロとしてヒット曲が欲しいです。その1曲があるかないかは大きいですし、そういう曲に出会えたらと思っています。80歳になっても歌っていきたいと思ってるので、その目標にめがけて着実に頑張れたらと思います」

三代目としても記念イヤーを突っ走る。

「本当にファンの方と一緒に歩んできた10年なので、一緒に祝いたいですし、ツアーも最高の空間になったらいいなと思っています。まだ発表できていないこともあるので、楽しみにしていてほしいです」

○…今市は野球好きで、最近はエンゼルス大谷翔平選手の活躍が気になるといい「ヤバいですよね! 歴史に残る選手。けがだけ気をつけて頑張ってほしいです」。同じ三代目で元球児のELLYや、駒大苫小牧高時代に甲子園出場経験がある八木将康らLDH所属メンバーによる草野球チーム「中目黒リュージーズ」の監督も務めている。グループ、ソロとしてドームのステージは経験済みだが「(草野球でも)目標は東京ドームです!」。