9月中旬に開催を予定していたロックバンド氣志團主催のロックフェスティバル「氣志團万博2021」が、中止されることが分かった。22日、同イベントの公式サイトで発表された。2003年から開催。12年からはバンドの地元に近い、千葉・袖ケ浦海浜公園で毎年9月に開かれ、昨年は新型コロナ禍の影響で、オンラインで行われた。

以下、氣志團團長綾小路翔のコメント全文。

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ご報告です。

この度、氣志團万博2021の中止を決断致しました。

ヤバい。

今言葉にしたら、文字にしたら、急に膝が震え出した。

応援してくれたみんな、本当にすまねー。

俺ら、開催に向けて全力で駆けずり回った。

死ぬ気で、って堂々と言える程に。

けれど、けれど力及ばずだったよ。

どうしてもやりたかったんだ。

どんな事があっても諦めるつもりはなかった。

だって音楽は絶対に不要不急なんかじゃないから。

だけど、一進一退、二転三転、七転八倒を繰り返す中で、遂に気づいてしまった。

”今出来ることの限界までやり切ったとしても、

それは「氣志團万博」の形を成していない”

という事実に。

それが一番の理由です。

房総の屋外でGIGをやれば氣志團万博なわけじゃない。

一見承認欲求強めのアホみたいなタイトルのフェスだけど、そこにだけは拘りと誇りを持ってやって来た自負がある。

これまで”悩んだら進む”を信条に生きて来たけれど、これは悩むべきところではないと判断出来ました。

だけど、これが終わりじゃない。

音楽を止めるつもりなんて毛頭ない。

続いて行くために、繋いで行くために選んだ道です。

意義ある撤退であった事を証明するために、今この瞬間から来年に向かって動き出します。

今回出演を快諾してくれたアーティストの皆さん、スタッフの皆さん、関係者の皆さん、そして何より開催を楽しみにしていてくれた、氣志團万博を愛して下さるすべての皆さんに心からのお詫びを申し上げます。

今回は、今回だけは貸しイチで頼むよ。

そんかわりに来年。

出演者のみんな。

来場者のみんな。

開催地である俺らの故郷のみんな。

誰もが幸せになれる氣志團万博を開催してみせるから。

このコロナ禍において、勝利者はいたとしても、

敗者なんて絶対にいない。

俺たちの名は氣志團。

世界一頭と往生際の悪いロックバンド。

人呼んで、房総リベンジャーズ。

諦めるなんて死ぬまでないから。

2022年。

澄んだ青空が秋を感じさせる頃。

我らが織りなす史上最強の大逆転劇、どうかご期待下さい。

氣志團万博総責任者

綾小路翔