女優檀ふみ(67)が5日、都内で「クラシック・キャラバン2021 クラシック音楽が世界をつなぐ~輝く未来に向けて~コンサート全国ツアー」(9月3日~12月25日)の発表会見に出席した。

新型コロナウイルス禍を乗り越えるために、演奏家に機会を与え、事業者に仕事を創出するプロジェクト。「華麗なるガラ・コンサート」「没後50年ストラヴィンスキー『兵士の物語』」、「没後100年サン=サーンス『動物の謝肉祭』」など全18のクラシックコンサートが全国で開かれる。

ロバート・キャンベル早大特命教授と共に、プロジェクト・アンバサダーを務める檀は「クラシック音楽は、私の人生の大事なパートナー。(コロナ禍で)去年、コンサートが中止になった時に同い年の友人を亡くしました。自粛に入って、ずっと生のコンサートが開かれなくなり、去年の秋口に誘われてコンサートに行ったら涙が止まりませんでした。今回のようなプログラムは本当に素晴らしい。全部、聞きに行きたいくらいワクワクしています。微力ながらサポートしていきたい」と話した。

小ホールで開催される「没後50年ストラヴィンスキー『兵士の物語』」では、俳優榎木孝明と高橋克典が語りを担当する。檀は「舞台上で音楽を聞けるのは、まさに夢がかなうということ。嫉妬心さえ感じます」と思いを明かした。

ピアニスト仲道郁代は「コロナ禍でコンサートが生活から消えても、私は音楽に向き合っていれば満足感があるのかなと思っていた。でも、不全感があった。聞いている人がいてこそ、成り立つものだと分かった。舞台に立ったときに『生きている、これだよね』という感動があると思う。お客様の心と、奏でる者の心を音がつなぐのを、改めてみんなで確認していきたい」と話した。