「男はつらいよ」シリーズや最新作「キネマの神様」などで知られる山田洋次監督(89)が12日、都内で、監修・脚本を務める前進座の新作舞台「一万石の恋 裏長屋騒動記 愛の仮名手本篇」(29日から大阪・国立文楽劇場)のイベントに登壇した。コロナ禍の映画や演劇界に「このままもっと衰弱していっちゃうんじゃないか。本当に大ピンチ。危機感を感じています。もっと政府は真剣に考えなきゃいけないんじゃないかな」と訴えかけた。

山田監督は今日13日、90歳を迎える。現在の心境について「初めて落語を聞いて夢中になったのは小学生の下級生の頃だったと思うと、それは戦前。ふと見渡してみると、そんな時代を知っている人は全く周りにはいないなっていう。ドキッとする瞬間はありますね」としみじみ話した。