フォトエッセー「明け方の空」を発売した女優前田敦子(30)を取材した。イベントでは、今年4月に離婚した元夫で俳優の勝地涼(35)の存在をオープンに語った。

前田が仕事への向き合い方や子育て、日常についてつづったエッセーで、勝地の存在にも触れている。取材陣から現在の勝地との仲を聞かれると、取材会の前日、勝地が自身のインスタグラムで親子3人での外出を報告していたことを「向こうがインスタにあげてくれてたみたいで。LINEニュースで知りました」と楽しげに話した。

プライベートの話は濁すかと思ったが、拍子抜けするほど柔らかいトーン。勝地とは離婚後も定期的に会う関係といい「普通に会ってるけど、そういう時は撮られないですね」と笑い、「タイミングが合ったら、3人で出掛けたりご飯食べたり。仲良しなお友達みたいな感じです」と近況を語った。双方の話題を出すことについても「家族にはなったので。大切な存在という意味では、ずっとだと思う。お互いの話は何でも、楽しい話だったら全然してもらっていいと思います」と前向きに話した。

言葉どおり、私的な話題が続いても嫌な顔をすることはなかった。勝地との良好な関係性から「別れなくてもよかったのでは」と突っ込まれると、「まだ分からないですね。こう(離婚に)なったから、何かを超えた部分があったんだと思う。人生をこうだったらああだったらというよりは、流れに身を任せて飲み込んでいきながら進めることが幸せなのかな」。復縁の可能性も聞かれたが、これには「元旦那さんとですか? 面白いですね」と声をあげて笑い、「人生は何があるか分からないので、何も言わないでおきます」と最後まで笑顔だった。

出版社の担当者からやんわり制されるまでの約5分間、前田は勝地に関連した質問に応じた。昨年末に所属事務所から独立するなど人生の節目が重なったが、苦労を話しながら語り口は朗らかで、どこか余裕のようなものを感じた。「人生楽しんだもの勝ちなのではないかな」と話す言葉には体重が乗っていた。【遠藤尚子】