V6がデビュー26周年となる1日、千葉・幕張メッセでのラストライブをもって解散します。岡田准一(40)三宅健(42)森田剛(42)井ノ原快彦(45)長野博(49)リーダー坂本昌行(50)の6人の活動の軌跡を、日々の取材および紙面連載「サタデージャニーズ」などを通じて触れてきた日刊スポーツ記者が振り返ります。

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19年末、毎週土曜の連載面「サタデージャニーズ」で長野をインタビューした。真っ白なニットを着こなした姿はどこか中性的で、40代後半に見えず驚いた記憶がある。

柔らかな雰囲気が持ち味で、ファンからは「V6のお母さん」と評される。昨年11月1日のデビュー25周年記念日に行われた配信ライブを取材した際には、メンバー全員がそろい、長野の立ち位置がよく見えた。

岡田准一撮影のビジュアルブックの話題では、写真が苦手な長野に矛先が向き「長野君はカメラを向けると意識して鼻が膨らむんです」(井ノ原快彦)「3回に1回は目をつぶっちゃうし」(岡田)「タイミングが合わない。相性が悪いんだ」(三宅健)と年下メンバーからいじられ続けた。

また、デビューの地である東京・代々木第1体育館でのライブはこの日102回目を数え「今日は11月1日だから、101回目だったら1が並ぶのに」「配信は1回目だから、101+1にしましょうよ」などと冗談交じりで話す井ノ原に乗っかり、「じゃあそういうことでよろしいでしょうか」と場をまとめて笑いをさらった。メンバーの中では控えめに映るが、空気を和ませ、要所で存在感を放つ。個性派ぞろいのV6をうまくつなぐ役割のように見えた。

知識の深さが知られるグルメの話では細やかさも感じた。冒頭の19年の取材時、ドイツ菓子のシュトレンについて「クリスマスのお菓子ですよね」と尋ねると、「クリスマスに食べるんじゃなくて、クリスマスに向けて少しずつ食べていくお菓子なんです」と正しつつ教えてくれた。このきっちり感も「お母さん」と言われるゆえんかもしれない。【遠藤尚子】

◆長野博(ながの・ひろし)1972年(昭47)10月9日、神奈川県生まれ。86年ジャニーズ事務所入り。95年V6としてCDデビュー。井ノ原、坂本とともに20th Century(通称トニセン)。96年「ウルトラマンティガ」で主人公マドカ・ダイゴを演じる。テレビ東京系「よじごじDays」の水曜MC。調理師、野菜ソムリエの資格を持っており、料理や食への造詣が深く、著書や雑誌連載などもある。大型2輪免許も所持し、バイク番組出演なども多数。妻で女優白石美帆との間に2子。血液型A。