NHKは19日、東京・渋谷の同局で、大みそかの「第72回紅白歌合戦」の出場者発表会見を行い、一坊寺剛チーフプロデューサー(CP)が取材に応じた。

今年のテーマ「Colorful~カラフル~」で、今回から「紅組司会」「白組司会」「総合司会」の呼称を「司会」に統一。出場者全員を応援する存在とした。司会のあり方は「前々から議論していた」とし、「この時代に戦いをあおるのは違うのではないか。協力して面白いものを作っていこうと」と述べた。

出場者を「紅」と「白」に分けることの是非もあるが、「進化の過程にあると思う。来年、再来年どうなるかは分からないが、新しい形をご提示しながら、より楽しい紅白に」と話した。

今月12日にデビューしたばかりのジャニーズのなにわ男子は話題性十分だが、今回の出場歌手に名前はなく「今、発表させていただいたところまでが今日お知らせするところ。どなたが選ばれるかは、今年の活躍、世論の支持、番組企画にふさわしいかどうかの3つの要素を元に判断した」。デビュー曲「うっせぇわ」が新語・流行語大賞にノミネートされた歌手、Adoの出場を期待する意見もあるが、「何がかなうか分からないけれど、お声に真摯(しんし)に向き合いながら、よりよいものにできるかどうかチャレンジして、12月31日は僕らなりにベストになれば」と話した。

この日は紅組22組、白組21組の出場者が発表。白組の足りない1枠については「ご想像にお任せしつつも、最終的には整った形になるべく設定していく」と今後の発表に含みを持たせた。

演歌・歌謡曲枠の減少を残念がる声もあるが、「意図的に減らしているのではとインターネットやSNSで散見することはあるけれど、決してそういうことはない。紅白は幅広い年齢層の方にご覧いただきたいと願っている。限られた時間の中で、多くの層の皆さまにお楽しみいただけるための割合の変化。意図的なものはない」と説明。企画枠に出場する松平健の「マツケンサンバ2」は老若男女が楽しめる曲とし、「多くの人に楽しんでいただく取り組みとして、お声は真摯(しんし)に受け止めつつ頑張っていけたら」と語った。