お笑い芸人、だいたひかる(46)が9日、オンラインで、著書「生きるために、捨ててみた。」(幻冬舎)の会見を行った。

だいたは不妊治療中だった2016年に乳がんが判明し、同2月に右乳房全摘出手術を受けたが、昨年3月に再発したことを公表。今年5月、凍結してあった受精卵を移植した結果、妊娠したと報告した。

同書には、40歳で乳がんが発覚し、そこから人間関係、家の物の片付けを始めた実体験を記録した。「がんになって人生を整理できた。人間関係、これからやりたいことが明白になった。命には限りがある。物にすがって通気性が良くないなって思って、未来が開けるような空間が作りたかった。片付けが一番よくなりやすい方法だった」と、きっかけを説明した。

乳がんが発覚した当時を「間違いだと思った。やぶ医者なんじゃないかと思っちゃって。自分はなると思わなかったので、びっくりした」。そして「お先真っ暗だからこそ、部屋くらい明るくしておくと『あ、いいこと起きそうじゃん』って。過去の自分は変えられないけど、未来は変えられる。未来のほうが過去より面白いので。腐ったら人生もったいない」と考えたという。

今年は妊娠も報告。「『わー奇跡だ』って一瞬思ったんですけど、妊娠の継続の難しさも知っていたので、キープすることができるのかって。アプリで出産まで“300何日”って出てくると、ゾッとしていましたね」と笑った。現在9カ月だといい「ここまでこれたんだって。胎動もはげしくて、思い切り蹴ったり、暴れてて、柔道場みたいな感じ」と明かした。

最後に「がんにならないで、片付けしたほうがいいって気付いたら一番いい。でも、がんになっても片付け、妊娠もできるよって。がんって絶望しやすいけど、そういう人たちに『頑張って、大丈夫だよ』って伝えたいです」と話した。