俳優松山ケンイチ(36)が23日、都内で、主演舞台「hana-1970、コザが燃えた日-」(来年1月9日上演、東京芸術劇場プレイハウス)の取材会見を行った。

70年に沖縄・コザ市で住民と米軍が衝突したコザ騒動後の一夜が舞台。血のつながりのない1つの家族が、激動の時代を必死に生き抜く姿を描く。松山演じるハルオの家族は沖縄戦の艦砲射撃によって全滅。1人だけ生き残ったハルオは、おかあに引き取られ育てられた。高校に進学するが、おかあの期待を裏切ってドロップアウト。金武町のバーでバンドマン兼用心棒を務めていたが、現在はギターを弾くこともなくアシバー(ヤクザ)として過ごすという役どころだ。

「コザ騒動自体、名前は知っていた」というが、「そこに行き着くまでの沖縄の人たちの感情だとか、思いみたいなものは、知らなかったので、現地に行っていろんな方とお話をさせていただいた」と話した。その上で「いろいろ話を聞いて、驚いたし、今でも消化しきれない。自分の中で消化しきれない何かがずーっと、残りながら稽古をやってます」。

舞台初日まで約2週間。「こういう時期でもありますから、とにかく無事に、千秋楽を迎えるっていうことが、やっぱり一番課題になってくるんじゃないかな。健康面でも気をつけて、その上で、きちんとしたパフォーマンスをやって、最後まで出来たらなっていうのが、まず来年1発目の抱負です」と力を込めた。

ほかに岡山天音(27)余貴美子(65)が出席した。