ストーリーマジシャンの魔法使いアキット(年齢非公表)が24日、公演「魔法使いの頭の中」(東京・池袋のあうるすぽっと、26日まで)前に取材に応じた。物語が進行する中にマジックを取り込んだショーを行うのは日本でただ1人。始めたきっかけは「4歳からマジックショーを見てきましたが、驚かせたり、笑わせたりすることはできますが、泣かせたりすることはできない」から。

マジックやイリュージョンはどうしても、その仕掛けが気になるが、アキットの公演のアンケートを見ると、仕掛けを気にする声はほぼない。さらに、関係者によると観客の半数近くが涙するという。アキットは「手品が魔法になる瞬間です」と言う。

今回の公演は、クリスマスを迎えた街に5つの願いがかなうほうきが登場し、街の人の願いがかなうというストーリー。

ディズニーシーでは、カストーディアルとしてパフォーマンスを披露。来園者の中には、アキット目当てに来る人も多かったという。ストーリーも背景画も、衣装のデザインもアキットが1人で制作する。「心にしみるマジックショーです。痛みに敏感なマジックショーを目指したいです」。【竹村章】