元TBSのフリーアナウンサー宮内鎮雄(みやうち・しずお)さんが14日午後2時40分、膵臓(すいぞう)がんのため、都内で亡くなった。76歳だった。18日に家族葬が行われる。

宮内さんは1967年(昭42)に国際基督教大を卒業して、TBSにアナウンサーとして入社。“Tシャツに長髪、ヒゲという型破りな格好で、同期の久米宏、故林美雄さんらとともに、“民放の雄”と言われた当時のTBSを人気アナウンサーとして支えた。

69年に深夜放送「パックインミュージック」のパーソナリティーを務め、73年から3年間は英国BBCに派遣されて日本語放送のアナウンサーを務めた。86年から89年にかけてはバラエティー「風雲!たけし城」のナレーションを務めた。

TBSアナウンサーの中でも長老格として、そのワイルドな姿から「赤坂原人」「万年ヒッピー」などと呼ばれた。01年にTBSがテレビ、ラジオなどに分社化された時に、TBSラジオの第一声を担当した。同ラジオの番組タイトルコールなども多く務め、人気番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」にも登場した。

05年の定年退職後はフリーアナウンサーとしてナレーションなどで活動する一方で、TBSアナウンススクールで後進の指導に当たった。音楽や映画に造詣が深く、TBSの機関誌「調査情報」で映画コラムを連載していた。