音楽を始めてわずか1年足らず…。動画投稿アプリ「TikTok」でオリジナル曲がバズり続け、昨年12月にメジャーデビューした男がいる。

岐阜在住の21歳・imase。現在、同アプリでの楽曲総再生回数は11億回超え。若者の心をつかむキャッチーなフレーズとメロディーの作り手が、このほど取材に応じた。

ドラマのような物語は、20年11月、普通に働いていた青年が「音楽をやってみようかな」とギターを購入したことから始まった。

「小さい頃から、いろいろなことをやってみたいと思うタイプでした。TikTok内で曲を作って投稿して、それがバズって、フル尺で作って…という方々を見て、まねしてみようと思ったのがきっかけです」

独学で楽曲を制作…といっても、曲作りは容易ではないが、「いきなり素人がフル尺をつくるのは知識も必要で、そこを目指しても続かないと思ったので、“まずはサビだけ”という目標で作って、投稿しました」と“イマドキ”だ。

昨年5月から投稿を始めると、徐々にオリジナル曲がバズり始めた。テレビ東京系オーディション番組「Dreamer Z」の参加も相まって、あれよあれよと12月には配信シングル「Have a nice day」でメジャーデビュー。同曲はTikTokで3億回、2枚目の「逃避行」も2億回突破と、さらにバズを生み続けている。

「何億回と言われても、自分でもわけが分からない! 宝くじに当たっちゃった人みたいな感じなので…」と笑いつつ、今後に向けて「突貫工事のように、サビを作ることに特化して知識を取り入れた感じなので、歌も制作ももっと上達して、より良い曲を作れるようになりたいです。世の中、何が起こるか分かりませんし、良い意味で音楽に参入するハードルを下げられるようなアーティストになりたいです!」。【大友陽平】