宝塚歌劇団の星組トップ礼真琴が23日、兵庫・宝塚大劇場で、「めぐり会いは再び next generation」「Gran Cantante!!」の初日を迎えた。

「めぐり会いは再び-」は、11、12年からのシリーズ作第3弾。礼は、入団4年目だった前回12年公演時に演じたルーチェ役で主演。前回の少年が10年の時を経て成長した物語に臨む。

「続編として、同じ役が成長した物語というのは、宝塚ではなかなかないと思う。ましてや、ルーチェをもう1度、今の自分でさせていただけるとは…。本当に思っていなかったので、びっくり」

開幕前の取材で、率直に驚きを語っていた。

同時に「今回は一番シリアス(笑い)。悪役的なポジションの人もいますし、体力的にもハード。ボリューミーな感じに」とも説明していた。

10代少年だったルーチェも大学を卒業し、青年に。「当時のルーチェ君が成長してこうなった-。ひねくれていた部分も、大人になってこうなった-と、皆さんに納得していただくには、どういう大人を演じたらいいのか」と悩み、役作りを重ね、10年の“成長”を表現した。

初日前日には、通し舞台稽古で仕上げ「まだまだ安心できない日々が続きますが、千秋楽まで駆け抜けられることを信じて、つとめてまいります」と約束した。

前作でオルゴン伯爵家の次男ルーチェを演じた礼は、そのままの役柄で青年となって主演。前回、手紙だけでの登場だったガールフレンドのアンジェリークは、トップ娘役の舞空瞳が軽やかに演じ、新たなキャラクターとして、ルーチェの友人レグルス役が設けられ、礼と同期の人気スター瀬央ゆりあがふんした。

王女の花婿選びを軸に展開していく流れで、国王の重臣として綺城ひか理、その息子に極美慎。オルゴン伯爵家へからむ双子役に、105期生コンビの稀惺かずと、詩ちづるが抜てきされた。

第3弾の今回まで星組での上演が続き、礼は開幕前の取材でも「10年後に星組で第4弾があるのでは…」と予想。タイトルの「next generation」から「次世代につながるメッセージがつまっている」とも話している。

ショーは、スペインの伝統的な祭りをテーマに、スペインにまつわる名曲、ダンスでつづられ、礼はあこがれだったというマントをひるがえしてのダンスにも臨んでいる。

宝塚公演は5月30日まで、東京宝塚劇場は6月18日~7月24日の予定。

宝塚公演は今春入団の108期生の初舞台公演で、お披露目のラインダンスを披露している。