3月末に行われた米アカデミー賞授賞式で米俳優ウィル・スミス(53)に平手打ちをされたコメディアンのクリス・ロック(57)が、ステージ上で初めて騒動をネタにしたジョークを披露したことが分かった。

ロックは12日に英ロンドンで行われた自身のコメディーショーで、「もしも心配している人がいたなら、私は大丈夫だよ。聴力も取り戻した」と語り、観客を喜ばせたと英メディアが報じた。スミスの妻で女優のジェイダ・ピンケット・スミスの容姿をネタにしたジョークを披露したことが原因で激高したスミスから平手打ちされていた。

騒動に関してこれまで一貫して口を閉ざし、正式なコメントも発表していないロックは、この日のステージでもそれ以上のことは話さず「つまらない話をするのを期待しないで。それについては、いつか話すよ。ネットフリックスでね。君たちは高いチケット代を払っているけど、そこまで(この話が聞けるほど)高価じゃないよ」とユーモアたっぷりにはぐらかしたという。

また、ロックはこの日のショーでは他にも、家庭内暴力(DV)を巡って元夫の俳優ジョニー・デップと泥沼の裁判劇を繰り広げている女優アンバー・ハードが、デップのベッドの上で排便していたという証言についてもネタにして会場を沸かせたという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)