歌手林部智史(34)が19日、兵庫県淡路島の洲本市立都志小学校で、“1日音楽先生”として全校生徒69人と、音楽鑑賞会を開催した。

作詞家の故阿久悠さんの母校。阿久さんの未発表詞に、都倉俊一氏が作曲した楽曲「いずこ~ふたたび歌を空に翔ばそう~」を、林部が25日にリリースする。この日は秦基博(41)の「ひまわりの約束」などを合唱。さらに「いずこ」など、自身の楽曲も4曲披露した。「少しでもこの歌を書いた阿久さん、この歌に近づくことができればいいなと。ここで歌ったということがすごく大事だなと思っていて、この歌がようやく始まったなっていう印象ですね」と話した。

阿久さんのイメージについて「勝手に写真のお顔を見て、手厳しいお方なんだろうなって(笑い)。でも、アツい人なのは間違いないなと」。新曲を歌うにあたり、阿久さんの息子と話す機会があったという。「父としての違う優しい姿だったり、いろんな角度から阿久さんを知ることができました」と喜んだ。

イベントでは楽曲名にちなみ、全校生徒と林部が夢や希望を載せた風船を校庭から空に飛ばした。風船は、溶けて土に帰る素材を使用。「純粋に子どもたちの願いがかなえばいいなと思って飛ばしました。楽しかったですね」と笑顔だ。

風船に付けられているQRコードを読み取れば、林部のYouTubeにつながり、拾った人が楽曲を聞ける仕組みだ。「僕はそういうオシャレな体験をしたことがないです(笑い)。僕だったら純粋に『あ、すごい!』と、運命的なことに対してすごいワクワクすると思います。なので、そのワクワクの後に、阿久悠さんが作った歌、歌っている人が僕だというのを、しっとり見ていただきたいなって思います」と言葉に力を込めた。【佐藤勝亮】