フリーで活動する森本毅郎アナウンサー(82)が24日、ラジオ番組に出演。前日22日に行われたバイデン大統領と岸田文雄首相の共同会見で台湾有事の際の米国の軍事関与が語られ、首相が日本の防衛力を抜本的に強化する考えを明言したことについて言及した。

番組では、日米首脳会談を受けての記者会見で、バイデン大統領が、台湾有事の際に米国が軍事関与することに踏み込んだ点と岸田首相が「敵基地攻撃能力の保有も含めてあらゆる選択肢を検討する」「防衛費の相当な増額を確保する決意」と話したことを一般紙各紙が報じたことを紹介。

森本アナは「これには大きな言葉が含まれていますね。いよいよ戦時かという雰囲気になってきました。(一部新聞の論調も)『今までアメリカの核の傘に隠れて安心していたらだめだ』『前に出て行け』『同盟強化で台湾防衛にあたれ』、とありましたが、政治もそれゆけとなって、新聞論調も際立ったところを強調して、結果的に高揚感を高めるが、こういうときこそ付和雷同せず冷静に考えないといけないと思います」と持論を展開。

その上で「戦後日本がどういう原則を貫いて発展してきたのか、戦後どう時代の変化にどうついて行くのか、変わるべきところはどこなのか、変えてはいけないところはどこなのか、そういうことを冷静に自分の国のありようを考えていかなければならないと逆に強く思います」と語った。ロシアのウクライナ侵攻により、各国の安全保障のあり方で同盟強化、防衛力増強の風潮が高まる中で冷静な判断の必要性を強調した。